2015年7月18日土曜日

努力の結晶、ビオトープ

モリウミアスがオープンしました!
日本中から子どもが集まって、JETのみなさんと一緒にモリウミアスで8日間過ごすそうです。
どんな経験をするのか、どんな子どもたちが集まったのか、話を聴くのが楽しみです。

さて、モリウミアスにはビオトープがあります。
以前、ブログサポーターの前田さん、藤原さん、あくやんさんがモリウミアスに行かれたときの体験を紹介されていますので、詳しくはそちらを。

5月に行ったときのモリウミアスには、運動場に大量の瓦の破片があり、びっくりしたものです。
今はどうなっているのでしょうか…。早く確認したいです。

子どもたちが沢に行っている間に、保護者の方が瓦割をされていました。
ヤミツキになる人、続出の作業です。



なるべく細かく割るのがなかなか難しく、
「これくらいでいいのかな」と言いながら割っておられる方も。

そうして割られた瓦たちは、用水路?に敷かれます。
この瓦を水が通ることで、浄化されるらしく。

その水が池に流れ、メダカが住めるくらいのきれいな水ができるそうです。

ビオトープには何か所か、植物を植えます。
栽培までできちゃうんだから、ビオトープはあなどれません。

敷かれている瓦を分け、種を撒いたトレーをおいていきます。


私もさせてもらいましたが、瓦がなかなか重く、力のいる作業でした。
スタッフの方々はパワフルで、テキパキこなしていかれます。


こうしてきれいになった水はメダカが泳ぐ池に注がれたり、
田んぼに流れて米作りに使われたりします。

たくさんの人が汗水流して作ったビオトープ。
皆さんも見に来てくださいね!

2015年7月14日火曜日

モリウミアスと子どもたち

オープンしたら、子どもたちがたくさん集まる場所になってほしい。
皆さんそんな思いをお持ちかと思います。私もそのひとり。
それは、子どもたちがモリウミアスに来て、キラキラと目を輝かせながら元気に動き回る姿を実際に見たからです。

それは5月のこと。
子どもたちがモリウミアスに集まりました。


モリウミアスに、子どもの笑い声が響きます。
子どもたちは到着すると、裏山で昼食をとります。
モリウミアスツアーのスタートです!


東京から来た皆は長旅でお腹がすいたのか、もりもり食べていました!
大自然の中で食べるごはんは、格別ですね!

食べ終わると、ワークが始まります。
ワークといっても難しいものではなく、
「1つの世界(石)に皆が乗ってください」というミッションに挑戦するもの。
説明を聞いて、皆すぐに挑戦しはじめました。


皆が思い思いに乗るだけでは、到底全員乗れません。
「こうしたらいいんじゃない?」「先乗ってみて」など、皆で考えて意見を出し合います。


「皆で肩を組んだらいいんだ!」誰かが言いました。
実際その通りにすると・・・?


うーん、惜しい。
でも、さっきよりも乗れる人が増えました。
子どもたちは初めて出会った友達と協力することの大切さを学びます。


そのあとは、スタッフのケニアさんによるオリエンテーションです。
ケニアさんの由来は…、ケニアさんに直接お尋ねください(笑)


自己紹介と、キャンプで楽しみにしていることをひとりずつ言ったあと、
モリウミアスについてケニアさんから説明がありました。
みんな真剣さと期待を込めた目で話を聞いています。


そしてついに!
モリウミアスの醍醐味、自然に触れる活動です!
この日は雄勝町内の沢に出かけました。


沢では裸足です。
水の温度や感覚を、子どもたちは学びます。


足場が悪いところも当然、存在します。
子どもたちは自分で考え、ときに協力しながら、上流を目指します。





ここでチームに分かれることになりました。
さらに上流に進み、水源を探すチームと、下流で沢の生き物(なんと、雄勝町にはサンショウウオもいるのです!!)を探すチーム。

自分の行きたい方を選び、行動開始です!
私は下流チームについていきました。



「あ!」という声に、皆が集まります。


サンショウウオはこの日は見つけられませんでしたが、魚やサワガニなど、
沢の生き物を見つけることができました。

上流チームも、水源を見つけて水を汲めたようです。

子どもたちは「水つめたい!」「(靴を履いて写真を撮っていた私に対して)靴はいてる、いいなー。」
と、裸足で嫌そうな顔をしながらも、にこにこ笑っていました。
靴を履いてこなければよかった…と私が後悔するほどでした(笑)

その後も、子どもたちは海に山に、自然を満喫していました!

2泊3日だったそうですが、あいにく私は1日しか一緒にいられませんでした。
しかし、その後の様子を聞き、本当に楽しんでいたことが伝わってきて嬉しく思いました。
あれから2か月。今度はどんな笑顔が見られるのか楽しみです。

モリウミアスは7月18日オープンです!

2015年7月5日日曜日

「行きたい」と思ったら行く。

モリウミアスには、たくさんの人が集まります。
そのうちのひとり、京都に住む大学4回生、宮本梨紗さん。



もともと、別のイベントで宮本さんに出会ったのですが、2人ともモリウミアスに行く前のことで、そのときは東北の話さえしていませんでした。
私のモリウミアス行きが決まって少ししてから、宮本さんがFaceBookでモリウミアスに行ってきたことを書いていたのを見たときはびっくり!
私も宮本さんも、何度かモリウミアスに訪れたのですが予定が合わず、関西でしか会えていませんが、関西で会ったときも東北の話やモリウミアスの話で持ち切りでした。

宮本さんがモリウミアスを訪れたきっかけは、Youth for 3.11さんの雄勝学校再生プロジェクト。
教員を目指していいる宮本さんは、子どもがいきいきわくわくできる場を作るお手伝いができる、ということに魅力を感じ、参加されました。


自分が今している作業が、これからどう生かされていくのか。
これを使って、どんな子がどのように学ぶのだろうか。
宮本さんは作業中、ずっとわくわくしていたそうです。

1つ1つは地味で小さな作業ですが、それらの作業が合わさってたくさんの人が集まってモリウミアスを作り上げていく。作業を通して多くの人と出会える。
子どもたちがモリウミアスでどのようにいきいきわくわくできるのかを考えること、その場作りに自分が関われることが楽しい。
中でも、
1番の魅力は、海も森も近くにあって自然から学べること。
漁業体験や、伐採、また雄勝石を使ったモノ作りなどを体験的に学ぶことができることで、新たな発見や学びが得られるとともに、真の生きる力が獲得できるはず。

宮本さんも、モリウミアスプロジェクトの参加者であり、モリウミアスのファンの一人です。


宮本さんと私の共通点はモリウミアスに参加したことだけでなく、
教員を目指していること、
そして、東北が好きなことにあります。

宮本さんは東北に何度も訪れては、ボランティアに参加されています。


宮本さんが初めて東北に行ったのは去年の夏。
復興の現状や課題などを自分の目で見たい、被災地のために何かしたい、そんな思いで東北に行き始めました。
東北に何度か訪れているうちに、大好きな人や大好きな町ができて、その人たちに会いたい、そこに行きたいから行く気持ちが強まりました。
「『行きたい』と思ったら行く。それが全ていいとは思わないけれど、自分自身とても楽しいです。」
と、宮本さんは話します。


「行きたい」と思ったら行く。
それが大切と分かっていても、実際行動に移すのは難しいもの。
それでも東北に行き続ける宮本さんの笑顔は、とても輝いていました。


最後に、宮本さんから学生さんへのメッセージです。

東北に行きたいと思っている人がいれば、
ぜひその思いを大切にして欲しいです。
そして、そこでたくさんの人と出会って欲しいです。
私も昔は出会いとかそんなものは
一過性なものに過ぎないと思っていたけど、
たくさんの人と出会う中で、本当に自分自身変わったし、
これからもそうした出会いは大切にしていきたいと思います。
今年の夏は私もサポートスタッフとして参加させて頂く予定です。
またたくさんの人と出会えることが楽しみですし、
みなさんとも出会うことができたらなと思います。


宮本さんの大好きな町のひとつ、雄勝町。
モリウミアスは雄大な自然と、大切な人に出会える場所です。

2015年6月7日日曜日

MORIUMIUSから始まる新しい教育の形



先日、同志社大学で講演会が行われました。


講演会のテーマは「MORIUMIUSから始まる新しい教育の形」
講師はsweet treat311の曽根原千夏さんです。

曽根原さんはベネッセにお勤めで、2014年4月からsweet treat 311のメンバーとして雄勝で活動を始められました。
昨年も同大学で講演をされ、そのときはsweet treat311の活動紹介と、廃校再生プロジェクトについて話されたそうです。

それから1年経った今、オープンが決まり、今まで以上に盛り上がること間違いなしのモリウミアス。
今回は雄勝について、モリウミアスをオープンさせることになった経緯、モリウミアスが目指すものについて講演してくださいました。

さすがモリウミアスに訪れる方々から人気の曽根原さん。
曽根原さんの話に、学生さん方は興味津々!

モリウミアスに「泊まる」のではなく、モリウミアスで「過ごす」ことがコンセプト。
雄勝に住み、自然に触れ、食べ物が自分たちの口に入るまでを経験できる場所。

この講演を聞いて、私もすぐに雄勝の皆さんに会いに行きたくなりました。

そんなモリウミアスで「過ごす」経験ができるのは、以下の日程です!
1)7月18日~7月25日
2)7月25日~8月1日
3)8月1日~8月8日
4)8月22日~8月29日

講演が終わった後、夏にモリウミアスに来ることを決めた学生さんが集まりました!
その学生さん方に会いに、私も夏に雄勝へ行こうと思います。

全国の子ども達と雄勝で過ごす、最高の夏にしませんか?

2015年5月13日水曜日

雄勝のモリウミアスという場所と、そこに集う人々



東北復興支援のクラウドマッチングサイト「イノベーション東北」にて、デジタルコミュニケーションプランナーのボランティアをしているTOMAKIです。

僕らがモリウミアス(MORIUMIUS)訪れたのは、4月11日~12日の二日間。約30名くらいの人たちと一緒に、校舎を再生するボランティアを行いました。NPO法人の片も入れば、学生さん、メディアの方、様々な企業の方たちなど、本当に多種多様の方々が、それぞれのつながりやきっかけで集まってきています。

その中の一人が、今回雄勝に訪れた際にインタビューをさせていただいた、須賀百合香さん(冒頭の写真左端)です。現在は、仙台で製薬会社へお勤めで、モリウミアスにはボランティアとして5回以上訪れている方です。そして、須賀さんもいろいろな縁と繋がりで、雄勝のこと知り、モリウミアスへたどり着いた方でした。

そもそもは、女川のイベントで偶然知り合った、雄勝町桑浜に住むご夫婦がきっかけで雄勝に訪れ、モリウミアスのことも知ったそうですが、その後偶然にも会社の研修で訪れることになるフランスのグループ会社の方が、子供と連れてモリウミアスにボランティアに行っていたというご縁から、ボランティアに参加するようになりました。帰国後も会社の後輩や友人たちとボランティアとしてこの学校再生のプロジェクトに関わっているとのことです。

僕もどちらかというと、面白そうなことを見つけてはついつい飛び込んでいくタイプなので、一緒にお話をしていて「そういう不思議な縁ってあるよねー」と、すごく共感しました。



モリウミアス(MORIUMIUS)は、13年前に閉校した旧町立桑浜小学校を再生し、こども達が森や海と触れ合いながら生きる力を育む学びの場として、2015年夏にオープンする複合体験施設です。今回、僕も初めて訪れてみましたが、オープン前にも関わらずすでにたくさんの人たちがボランティアやサポート支援で関わっていることを実感しました。そういう人と人とのつながりって、大切ですね。

7月にオープン予定のモリウミアス。今後もいろいろな人たちと繋がりを提供してくれることでしょう。


モリウミアス | MORIUMIUS - OGATSU
http://www.moriumius.jp


2015年5月10日日曜日

硯と東京駅、モリウミアスの屋根に使われている雄勝石(玄昌石)


カン、カン。
硬い石でつくった硯は、叩くと甲高い音がする。

コン、コン。
少し柔らかめの硯は、微妙に音が違う。少し、低い音。

僕らが訪れたのは、石巻市雄勝にある、雄勝硯をつくる「エンドーすずり館」。代々、雄勝石を採石していた遠藤さんの家系は、遠藤弘行さんで四代目。硯職人としては、先代に続いて現在も手彫りで硯をつくり続けています。


「摺ってみようか」
水を少したらし、墨を摺る。柔らかい方はゴリゴリと。硬いほうはスルスルと。墨を摺るときの感触もこんなに違うんだ。「柔らかい硯はね、墨と一緒に硯も削ってしまうんです。だから、墨の感じも『ぼてっ』とした印象になってしまう」
硯ひとつで、こんなにも墨の表情が変わってしまうってのを、比べてみて初めて知りました。

雄勝石というのは、雄勝で採石される黒くて光沢のある硬質粘板岩のこと。玄昌石とも呼ばれています。雄勝がまだ海の底だった頃に堆積した粘土や泥が長い年月を経て岩になったもの。一定の方向に力を加えると、薄いプレート状に割れるのが特徴です。


その加工のしやすさや、雨や衝撃にも強いという特性を活かして、「天然スレート」として建築物の屋根などにも利用されています。

MORIUMIUS(モリウミアス)の屋根に使われているのも、この雄勝石のスレートです。


2012年に復元した東京駅の屋根の一部にも雄勝石が使われています。
2011年に発生した東日本大震災の影響で、復元中の登米産のスレートや、新たに追加する予定だった雄勝産のスレートも津波で流出の被害を受け、ひとつひとつ回収しては洗浄や検品を行い、ようやく東京駅の屋根として納品できたとのことです。東京駅丸の内南口の地下改札近くに、雄勝の子供たちが絵を描いた雄勝石の壁画が設置されています。

雄勝石は硯の原料として用いられ、この「雄勝硯」は全国の硯のシェア90%を占めていると言われています。
以前は、雄勝に28名の硯職人さんがいるという話を聞きました。
今回、雄勝硯生産販売協同組合の方に伺ったところによると、現在は雄勝で硯をつくっている職人さんは4名のみ。そのうちの2名は、雄勝硯生産販売協同組合の事務所のある仮設の「おがつ店こ屋街」と同じ敷地内にあるプレハブの工房で制作を続けているそうです。

今回僕らが訪れた「エンドーすずり館」の遠藤さんは、もともとは石を採掘する家系だったそうです。現在は、組合には所属していませんが、雄勝石を使った硯を制作しています。

同じ雄勝石でも、硬さや色などまちまちです。
柄を肩に当てて押し出すタイプの鑿を使って彫るのをちょっと体験させてもらいました。力いっぱい鑿を押し当てても、硬い石はなかなか削れない。「これは大変な作業だな」と思いました。

MORIUMIUS(モリウミアス)に訪れたら、ぜひこの黒い屋根の雄勝石にも注目してみてください。

2015年5月2日土曜日

ホームページ

本日、モリウミアスのホームページがリニューアルオープンしました!
(このブログのサポーター、前田さんと藤原さんもホームページ作成にかかわっておられるそうです!)

http://www.moriumius.jp/welcome#whats-new


いよいよ、予約が始まります。
モリウミアスをどっぷり満喫する、7泊8日滞在型プラン。
モリウミアスでの経験を自分のものにできる、2泊3日プラン。
雄勝の自然を体験する、1泊2日滞在型プラン。

行く度に違う経験ができるのも、モリウミアスの魅力。



学びのプログラムをはじめ、オープンに関するいろいろなことについて
スタッフさんは何度も打ち合わせを行っておられます。

先日、企業研修があった際も、スタッフさんは綿密な打ち合わせのもと、
学びのプログラムの計画や準備をされていて、
終了後は今後の企業研修をよりよくするための反省会をしておられました。




ハングアウトを使って東京と雄勝をつなぎ、
会議をされている姿や
雄勝アカデミーに帰ってこられてからも
夕食後や就寝前に仕事されている姿を見ると、
絶対、絶対、オープン後は
今の廃校再生プロジェクトツアー以上に
もっと楽しくなると思います!







小中学生の皆さん、学校ではできないような、大自然の中で体を動かす経験しませんか?
保護者の皆さん、人が温かい雄勝町に来て、雄勝の海の幸を楽しみませんか?